外国人関連

「帰化申請は慎重に!要件を満たしてから確実に進める方法」


帰化要件を確認する重要性

帰化申請をする前に、まずは自分が帰化要件を満たしているかを確認することが最も重要です。要件を満たしていない場合、許可が下りる可能性はありません。

要件を満たしていない状態で申請しても、不許可になるだけでなく、申請のために要した時間や労力が無駄になってしまいます。そのため、要件を満たすまで申請を控えることが賢明です。

帰化申請には、大量の書類収集や作成が必要であり、相応の時間と努力を要します。不許可が分かっている状態で申請するよりも、要件を満たした完璧な状態で申請する方が、精神的にも負担が少なく、成功率が高まるでしょう。

法務局での相談の活用

相談時のポイント

要件を満たしていない可能性がある場合、法務局の相談員に「あとどのくらい経過すれば申請が可能か」を尋ねると良いでしょう。ただし、相談員には審査権限がないため、「あと2年です」といった具体的な回答は得られないかもしれません。

また、一部の相談員は「この状態では厳しい結果が出るかもしれませんね」と曖昧な表現をすることがあります。特に初めて帰化申請をする外国人にとっては、このような表現の意味を正確に理解するのが難しいこともあるでしょう。

その場合は、「現時点で申請した場合に、不許可になる可能性が高いかどうか」を直接的に質問すると良いでしょう。法務局の相談員は、質問をすれば丁寧に対応してくれることがほとんどです。

帰化申請に焦りは禁物

現状を把握し、要件を満たすまで待つ

帰化を希望する方の多くが、「少しでも早く申請したい」「早く日本国籍を取得したい」と考えます。住宅ローンの取得や在留資格の心配をなくし、日本で安心して暮らしたいという気持ちはよく理解できます。

しかし、帰化後の人生を日本で長く送るつもりであれば、3年や5年の経過観察期間は決して長いものではありません。焦らずに、確実に要件を満たすことが重要です。

実績と証拠の重要性

例えば、過去に交通違反を繰り返した外国人が「これからは気をつけます」と反省の意を述べても、審査官はそれだけで信用することはありません。重要視されるのは、「実績」や「証拠」です。

一定期間(3年または5年)経過観察を行い、その間に交通違反が一切ないことが証明されれば、「要件を満たした」と判断される可能性が高くなります。

帰化申請の審査は慎重に行われる

帰化の許可は、法務大臣の広範な自由裁量に委ねられています。これは、国家の利益保護の観点から、申請者に日本国籍を与えても問題がないかを長期間にわたって慎重に審査するためです。

個人の状況によって、満たしていない要件は異なります。1年後に要件を満たす場合もあれば、5年または10年かかる場合もあります。

要件を満たすまでの間は、焦らずに善良な住民として日本での生活を続け、確実に条件を整えていくことが大切です。

 


田中 貴之

代表 行政書士 申請中

田中 貴之

保有資格 行政書士(申請中)、上級相続診断士、宅地建物取引士、AFP、証券外務員1種

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