外国人関連

帰化許可申請者数、国籍別帰化許可者数等の傾向


帰化申請者・許可者数の推移について

帰化申請の推移と許可率

毎年、法務局民事局から「帰化許可申請者数、帰化許可者数及び帰化不許可者数の推移」「国籍別帰化許可者数」の統計が公表されています。過去20年間の申請者数と許可率を分析すると、申請から許可までに1~1年半程度かかるため、申請した年に許可が下りるケースは少なく、許可率が100%を超える年もあります。

高い許可率の背景

データを見ると、不許可者数が少なく、許可率が高いことが特徴です。しかし、これは単純に「申請すれば許可が下りる」というわけではなく、次のような理由が影響しています。

  1. 事前の厳格な審査
    帰化申請を受理してもらうまでに、法務局での相談を重ね、大量の書類を揃えなければなりません。このプロセスで多くの人が挫折し、申請に至る前に断念するケースが少なくありません。
  2. 法務局の事前選別
    相談の段階で、帰化の要件を満たしていない場合は申請を断られることがあります。また、法務局によっては初回相談時に日本語テストを実施し、不合格者は再受験を求められることもあります。これにより、申請者のふるい分けが行われます。
  3. 申請取り下げの打診
    申請受理後の実質的審査で問題が判明した場合、審査官は申請者に「取り下げ」を打診することがあります。これにより、不許可通知を受ける前に自主的に申請を取り下げるケースが多くなります。取り下げを行えば「不許可」の記録が残らず、再申請の際に不利にならないため、申請者にとっても有利な対応といえます。

まとめ

このように、帰化許可の高い成功率の背景には、法務局の事前選別や申請取り下げの仕組みが関係しています。最終的に許可・不許可の判断を受けるのは、厳しい審査を通過した申請者のみとなるため、許可率が高くなるのです。

帰化許可申請者数、許可者数、不許可者数の推移

法務局民事局が公表している最新の統計データは、以下のリンクからご覧いただけます。

帰化許可申請者数、帰化許可者数及び帰化不許可者数の推移(法務省)

帰化を検討されている方は、最新のデータを確認しながら計画的に準備を進めることをお勧めします。

 

 

 


田中 貴之

代表 行政書士 申請中

田中 貴之

保有資格 行政書士(申請中)、上級相続診断士、宅地建物取引士、AFP、証券外務員1種

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